朝は6時に起床し、自主的にまず検温することになっている。
ずっと微熱がこの日も続いた。
術後によくある話らしい。
アイスノンが欠かせない。
今日は大きな変化もあった。
そう、待望のシャワー解禁!
しばしば看護師さんが「お創(きず)の様子見ますねー」と腹帯のマジックテープをぺりっと剥がして確認してくれて「うん、綺麗ですね」と云う。
自分では全然傷を見れていないので何をもって綺麗と云ってるのかが不思議だった。
どうやらジュクジュクと化膿していないことが綺麗であるという状態らしい。
順調に綺麗なので、シャワー解禁!
朝食後、お腹が落ち着いてからシャワー室へ。
顔を洗うのも動作が一苦労なのに、シャワーで髪や身体を洗うとか大仕事。
お腹も張っているので、足に手が届きづらい。
よっこいしょ、よっこいしょ、と何度云ったことだろう。
狭いシャワー室ではあちこちに肘をぶつけたりした。
また、創も泡立てて優しく包み込んで洗い流し、タオルで優しくそっと拭くようにと云われたが、やっぱり傷口は生々しくて見られなかった。
すべての動作をゼイゼイと息が上がる思いでこなした。
洗面所で椅子に腰かけてドライヤーをかける段になり、やっとホッとした。
ホッとしていたらすぐ昼食。
午後になり、レントゲンに行ってください、と云われてまた来てくれるのかと思いきや、今度は外来の時にも行った1階のパブリックな感じの処へてくてく降りていく。
診察券を出すとすぐに呼ばれて入る。
立ったままでのレントゲンは、お腹をぎゅっとあの台にあてがわれるのが「ひゃ!」って感じ。
お腹を押さえないでーと冷や冷やするのだ。
しかし本当の恐怖はこれからだった。
あの細いそっけない台に「じゃ、次横たわってくださいー」とクールに言い放つ若いレントゲン技師。
「あのーお腹が痛くて...」と云うと「ゆっくりで大丈夫です」と。
うう、そういう問題じゃないんだけど。
お腹に力を入れられないから、手すりも何もなしにパラマウントベッドじゃない台に横たわるのがたいそう難儀である。
「うー、ぎゃー」とか言いながらゆっくり横たわり、撮影。
「じゃ、起き上がってくださーい、ゆっくりで大丈夫でーす」
嘘でしょー!?
同じようにぎゃーとか云いながら起き上がる。
ぜいぜい。
「写真は先生に送っときますから」
で、着衣するかしないかのうちに扉が開かれていた。
なんかここは感じ悪いなって思ってしまった。
お腹の傷がぱっくり割れてたらどうしよー。
部屋に帰る途中に顔見知りの看護師さんがいたので軽く顛末を話したら、「大丈夫、お腹割れてたら今頃この辺(お腹の辺り指して)真っ赤だから」とけらけらっと笑った。
私も笑ったけど。
まあそうなんだろうな。
看護師さんに話してなんとなく笑い話に昇華した。
でもさ、手すりとか置いといて欲しい気がする。
まだパラマウントベッドさまさまなのに。
このレントゲンは、腸閉そくなどがガスがたまっていないかのチェック。
術後は、腸閉そくがとても恐ろしいのだそう。
そこで毎日きちんと排尿回数と排便回数をチェックされる。
食前には腸の動きを活発にする漢方、食後には便を柔らかくする錠剤を飲むように決められている。
私は柔らかすぎたので、錠剤の量を半分にして、さらには飲まなくてよいということになった。
でも環境が変わったり、身体の変化によって、便秘がちな人も多かったようだ。
リハビリで推奨されているようにとにかく歩いた。
この日も目標の30周を達成した。結構速い時間に。
ただ、歩く速度はまだまだゆっくり。
それでも日に日に回復しているな、姿勢が少しずつしゃんとしてきているなと実感は出来ていた。
夕方は少し休んで体調を整えた。
夕食が終わった頃、仕事を早めに切り上げてきてくれた夫が二日ぶりに来てくれた。
その少し後に、会社のお友達(と云ってしまっていいのだろうか、仲良くさせて貰ってるので)がお見舞いに来てくれた。
この日に来ることになっていたので、とにかくノロノロすぎない速度で歩けるようにというのと、顔のむくみがなくなるのをすごく目標にしていた。
事前に「私の顔がすごくむくんでるからびっくりしないで」とメールを打っていたので、受け取った彼女はとても覚悟してきたら、案外そうでもないことにホッとしていたとのこと。よかった。
4名様で来てくれたので、病室では他の方の邪魔になってはいけないとデイルームへ移動。
久しぶりに夫と病院の人以外に会えたのが嬉しくて、ハイテンションで饒舌に入院・手術話をしてしまった。
また、それを面白く膨らませてくれる子もいたりして、不意に大笑いして傷口をひーひーと押さえる羽目になってしまったり。
でも楽しく笑って免疫力アップできるのはいいことだ。
彼女たちの想像より私が元気だったので、本当によかったよかったと云って貰えたのも嬉しかった。
私もよかったと思う。
お見舞いの品をありがたくいただき、一人一人が個性あるしかも好みのものばかりで、お見舞い力の高い人たちだなあと感動してしまった。
以前私が別の方のお見舞いをした時には、全然配慮ができていなかったことを突然思いだし、反省しきりだ。
気づかされることが本当に多い。
彼女たちがお帰りに。
その後、夫とも少し話して、面会時間は終了。
楽しい金曜の夜になった。

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